設立趣意書

設立趣旨

たん白質は人の生命を支える基本の物質であると言われ、その研究の進歩には目覚ましいものがあります。特に、近年、大豆などの食品に含まれるたん白質は、単に窒素源やアミノ酸供給のための栄養源としてだけでなく、その特異的な生理機能により、健康の保持、病気の予防・治療にも有効であることが明らかになってきました。

しかし、このように漸次研究は進展してはいるものの、たん白質に関する研究は、構造、物性から成分育種、あるいは生理機能に至るまで非常に広範囲にわたり、これらの関連分野がすべて必ずしも十分なものとは言えず、更に深めることが必要です。

このような中、不二製油株式会社では、1979年から現在まで18年にわたり、大豆たん白質の研究の振興を目的に、広く全国の大学等の研究者から研究課題を募集し、学識経験者による審査・選考を経て研究助成等を行う社会貢献活動を積極的に実施してまいりました。

このような実績を踏まえ、不二製油株式会社は、これまでの活動をさらに発展充実させ、確固たる組織により、大豆たん白質に限らず広くたん白質に関する研究助成等を継続的に実施していくため、ここに財団法人不二たん白質研究振興財団を設立しようとするものであります。

本財団は、たん白質及びこれに関連する研究の奨励、援助を主たる事業とし、もって学術の発展と国民生活の向上に寄与するものであります。

平成9年3月12日

公益財団法人移行にあたり

平成9年財団設立時以来15年間の研究助成活動を引き継ぎ、たん白質研究の新な発展を図るため、当財団は平成24年4月を以って公益財団法人としての活動をスタート致します。

この間、多くの関係者並びに助成研究を進めて頂いた研究者の皆様方により、たん白質及びこれに関連する研究の発展は目覚しいものがあります。新法人はこれまで築いて頂いた研究の流れを更に充実させるため、今後とも広く研究助成活動を推進し、また、これらに関わる広報活動を不断に行なうことにより学術の発展を世に広くお知らせし、公益に資する事業として進めて参ります。

平成24年4月1日

  • 随想・雑感